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誇り高き動物達

こんにちは、久しぶりの更新です。

 

日頃 診察室の中で動物に教えられる事が多々あります。

人が人に対して 言葉で物事を伝えたり 教えたりする方法とは かなり違う形で彼らは私達に様々な事を教えてくれます。

 

今日はそんな話です。

 

最近では動物の寿命も伸びたこともあり

老齢の子の介護をしながら

定期的に輸液や治療に通っていらっしゃる

方が沢山いらっしゃいます。

 

輸液とは皮下に入れる点滴のようなものです。

点滴は静脈確保して血管に直接行いますので

長時間が必要です。

 

それに対して

皮下への輸液はそれ程時間は必要としませんが

かなり大きめの注射ポンプを使いますから

最初はそのポンプをご覧になった飼い主様は

びっくりされる事が多いのです。

でも 通ってくる回数が増えると

段々安心されてくる方が殆どです。

 

むしろ回数を重ねるごとにこちらの治療に

協力的になってくれる動物の姿を見て

驚かれる場合が多いです。

 

初めは攻撃的な場合でも

次第に大人しく治療をさせてくれる様になります。

猫ちゃんの場合は 移動用のケージの中で

丸くなり

輸液が終わるまで じっと我慢してくれる子が多いです。

わんちゃんは 立ったままだったり

お座りをした姿勢で、頑張ってくれます。

言葉こそ話しませんが

動物達の覚悟の様なものを感じる事が多々あります。

 

 

騒がずにじっと治療を終える姿を見て

時々飼い主様から、何故暴れないのでしょう?

痛くないのかしら。と質問される事があります。

チクリと針を刺してかなりの量の輸液をするのですから、痛くないという事はないはずですが

じっと治療が終わるまで動かずに頑張ってくれる姿に接する度に

動物自身が心に持っている矜持や 尊厳というものを感じざるを得ません。